・アジアマンスに通い詰めた4日間を振り返る。(’00 9/24)                          
 福岡で開催されているアジアマンス。市庁舎の広場でアジア屋台と各国の歌や踊りのステージが楽しめる
のはその内1週間だけだ。インドの屋台は、南インドの人が腕を振るうと聞いて、滅多にない機会に胸をと
きめかせていた私(インド料理と言えば、北インドのものが主流。タンドリー・チキンやナンなど)。1日
か2日行けばいいかな、と思っていたのに、なんとインドのカレーは日替わりだという。それを知った時
は、すでに屋台が出て3日目。4日目からは毎日通い、最終日である今日まで、魚カレー、チキン・カ
レー、豆カレー、野菜カレーと食べ続けてしまった。カレーの他にスパイシーなチキンやエビも日替わりで
出ていたのでそれも欠かさずオーダー。他に香港、広東、韓国、タイの屋台があり、そこでもいろいろ食べ
て、各国ビールのコーナーでビールを買って、4日間で1万くらい使った私は大馬鹿か?どうみてもフジ・
ロック病だな。                                         
 ステージもいろいろ観た。中国、韓国、インドの踊り、それとどこの国だったか文楽のような人形芝居、
日本からはりんけんバンドも出ていた。一番面白かったのは台湾のロック・バンドだ。客にはお年寄りや子
供連れも多いので、皆座ってステージを観ているのだが、このバンドが出る前は台湾の人達と思われる一団
がステージ前に詰めかけ、そこだけ総立ち状態でスタンバイしていたのだ。始まると、うちわを振ったり黄
色い声を挙げたりの盛況ぶりに、私も混じって踊ってみたが、なかなか楽しかった。          
 そして何より楽しかったのは、集まっていた客層である。売り子さんも含めて、当然ながら国際色ゆたか
である。サリーやパンジャビの民族衣装姿のエイジアンに欧米人、日本人もエスニック・フェチみたいな出
で立ちの人から、スーツ姿のサラリーマン、家族連れ、お年寄り、ホームレスまで集まっていた。22日は
雨だったのだが、雨天決行、傘やカッパ姿でカレーやビビンバを食べる客が結構いて、ちょっとフジ・ロッ
クしていた。                                          
 働いている人も、若い人が多かったのだが、てきぱきとしつつ割と楽しそうに仕事をしていて、休憩時間
にはステージを観ていたりと、これもまたフジ・ロックぽかったのだ。屋台では、シェフが踊っていたり。
皿は使い捨てでなく普通の皿で、ゴミもしっかり分別。かなりの人出だったにもかかわらずゴミはほとんど
落ちていなかった。混雑はしていたものの、割り込みなしの整列やテーブル席の譲り合いもちゃんと出来て
いた。屋台に並ぶ人が増えると、「最後尾 インド」などと書いたプラカードを持った人が現れて、列の最
後に立ってくれるのが分かりやすかった、というかそれ以上になんか面白かった。           
 1週間といわず、毎日せめて毎週やって欲しいな。物販のテントも増やして、安くていいものを売る・買
う場にして欲しいし、アジアと言わずロックやカリビアン、アフリカン、欧米の店やステージも出してく
れ!…て、それじゃカムデン・マーケットではないか。市がやる必要はないよな(笑)、しかもアジアマン
スと関係なくなってしまう。でもまあ、そういう場は欲しいと思う。若い人向けの古着屋、グルメな各国料
理、子供や年寄りが憩える公園、昼休みのランチや仕事帰りの飲み屋、ライブハウスや路上の弾き語り、外
国の人が自国の食材などを安く買える場、日本や外国の伝統に触れる場、そんなものが一体化した居心地の
良い巨大なスペース。あるといいよね。                              


・トロージャンズCD集め。海外通販、果てはアナログ盤購入へ…。(’00 9/26)                    先日、トロージャンズのファースト・アルバムのLP盤がエア・メイルで届いた。amazon.ukのZ shopで購 入したものだ(いわば個人売買コーナー。オークションではなく、値段が決まっている)。何だかとっても マニアック…。フジ・ロックで初めてトロージャンズを見て、ちょっとCD聴いてみよう、HPチェックしてみ ようという気持ちだったのに、どっちもろくに見つからず、ついその逆境に燃えて、気が付いたら通販しま くっていた。国内のHMVに注文したら、品切れ・入荷遅れの報せが相次ぎ、大半をamazonで購入することに なった。て事で、ちょっとamazon談義。                                送料は、CDのみの場合、1オーダー(1発送)につき500円くらい+アイテムごとに100円くらいず つ加算というところ。元のCDが2000円くらいなら、まずまずである。次に気になるのが配送日数だが、 amazonのシステムはとても便利だ。アイテムごとに「24時間以内に発送」「2〜3日で発送」「1〜2週 間」「3〜4週間(品切れの可能性高し)」などと分かれていて、発送した日から手元に届くまでは国ごと に日にちが決められている。本家amazon.comは発送後の日数が7〜26日とややアバウトだが(※’01 現在、10〜16日に変更されている)、amazon.ukは素晴らしい。7〜10日である。実際、24時間 以内に発送商品のみを注文したところ、1週間で届いたのに感動。それに、発送前の商品はいつでも キャンセル出来るのも安心(これも実際、やってしまった)。難点と思われるのは、クレジット・カードの 番号が保存される点だろう。2回目以降は、パスワードを入力すればカード番号は入力しなくても購入できる。 そのつどカード番号を取り消すことは出来るはずだが、これで不安になる人は多いと思う。私は面倒くさがり なので、むしろ重宝している。amazon.comで登録していて、そのパスワードでukで買い物出来たのも便利だった。  かくして、フジ・ロックに出ていたCD屋で買ったのが1枚、中古で買ったのが2枚。レンタルで借りたの が1枚。amazonで買ったのが5枚、その内1枚は冒頭で書いたファーストで、どこにもCDが見あたらずLPに したものである。さらに入荷待ちが5枚。完全に見つからないのが1枚だ。あと、HMVでビデオを買った。 必須である「りんご追分け」と「蛍の光」(バグパイプの響きが美しく、感動的な曲に仕上がっている)も やっと聴けたし、バンドの歴史も大まかながら分かったので、とりあえず一段落だ。なにしろ7〜9人構成 とあってメンバー・チェンジも多く、頻繁に来日するかと思えば活動休止かと思われるほど音沙汰がなかっ たりで、最初は謎だらけだったのだよ。                                話を戻す。LP盤を聴くのなんて、何年ぶりだろう?と考えながらすっかり埃をかぶったステレオを掃除す る。ステレオは、兄が高校受験の時に買ってもらったものだから、19年前のものだ。あちこち壊れてい て、テープにダビングできない。その分熱心に聴いた久しぶりのアナログの響きは、なんだか大事な宝物み たいで、なんとも感慨深かった。ステレオと一緒に埃をかぶっている、10代の時に買ったLPも、久しぶり に聴いてみようかな?                                      
・イギリスへ行きたい病疾患中。(’00 10/1)                                   夏も終わり、イギリスに安く行けるシーズンがまたやってきた。いくら安くても、日没が早くて観光出来 ないから、ロンドンはともかくイギリスの田舎や海辺に行くのには向かないし、フェスもない。クリスマス に当たれば、ロマンチックどころか店も電車も休業してしまうのだ。だから冬にイギリスに行きたいと思う 事はないと思っていたが、要は何でもいいので、とにかく行きたくなってしまった。実際に行く計画はない んだけども、ライブ三昧の日々が終わると、退屈してしまうんだな。                   事の発端は、例によってギャズである。ギャズがこれまでに庭として来た辺りは、ロンドンでも極めつけ の人種のるつぼ地帯だったらしい。マーケットとか、安くておいしいめし屋とか、そんなもんがゴチャゴ チャひしめいていそうなところ。それで、思わず「ロンドンの移民街を行く」(伊藤ひさえ著・新風舎刊) なる愛読書を取り出して確かめてしまったら、もう止まらないのだ。                   前回のイギリス旅行の際は、インド人街で安いカレーを食べてサリーや食器を買い物するつもりだったの に、時間と知識がなくてそういう場所に行けなかった。前述の本は、旅行から帰ってから見つけたのであ る。ロンドンって、移民がたくさんいるのが何よりの魅力で、たとえば料理だって「イギリスはまずいで しょ」ってよく言われるが、インドやトルコのごはん屋さんはきっとおいしいはずだ。でも小ぎれいなレス トランだったら高いし、一人で入ってもつまらない。だからいわゆる移民街には、異様に期待している。   今回、冬にも関わらず渡英したくなってしまったのは、夏なら海辺かスコットランド、またはフェス巡り で大忙しのところ、冬ならではの贅沢で、1週間くらいフラットに陣取って、近所のスーパーで野菜を買っ たり、食堂で昼ごはんを食べたり、街でのんびりするのもいいな、と思ったのだ。雰囲気だけでも味わおう と、ネットでフラットを探してたら、一人では高いところばかり。実際には安いところもあるんだろうけ ど、短期の旅行では、現地で宿を見つけるのは大変だ。考えて見れば、ロンドンのユース・ホステル(相部 屋)でも20ポンド近かったから、ホテルやフラットもやっぱ高いよね…とぐったりしてしまった。前回 は、田舎とまではいかないながらロンドン以外の都市にも泊まったので、安い宿にも恵まれたのである。し かーし。私はすごい宿を見つけてしまった。地区はサウソール。地下鉄が通ってない、空港に近いエリア に、25ポンドのところを発見。値段はもっと安くていいんだけど、それはともかく、ロケーションがすご い。インド人街のまっただ中ではないか。地下鉄がなくともバスがある。是非、イギリスに行った際にはこ こに泊まってみたいものである。                                   移民街と田舎巡りの他に、外せないのがノッティングヒル・カーニバル。フジ・ロック病さめやらぬ中ア ジア屋台に通い、ラブ・パレードの話を聞いて祭りに飢えていた私だが、ギャズも毎年参加するというこの カーニバルは、とてつもなく面白そうだ!リオのカーニバルにも、子供の頃憧れてたんだよなあ…。いろん な格好をした人が街を練り歩き、そこら中を大音響のサウンドシステムが走り回り、食べ物屋やなんかがわ んさか出るんだろうなー、と思うと思わず血が騒ぐ。来年の夏こそ、行きたいと思った。          そして、イギリス行きたい病の極みはもちろんグラストンバリーだ。ギャズつながりで花房浩一氏のHPを 覗いていたら、グラストンをお手本にしてフジ・ロックが生まれたのが手に取るように分かり、ギャズはも ちろんジョー・ストラマーも毎年キャンプ・サイトでだらだらするためにフェス参加していると聞いて、来 年こそ!!とこれも決意。                                      しかし問題が。グラストンは6月末、ノッティングヒルは8月末。フジ・ロックが挟まれてしまう。しか も2カ月も滞在してられないよう。て事はあと2回以上行けってことか…。イエローモンキーが蝦夷ロック か海外フェスに参加するなら、その日程に合わせてどっちかを取るとしようかな。夏も、行けるかどうかは 知らんけどね。ああ、でもとりあえず今、誰か私をロンドンに連れていってくれ(←単に仕事をしたくない という説もあり)。                                      
・ベン・フォールズ・ファイヴ解散の報が入る。(’00 11/1)                         ニュー・アルバム作成の話も進んでいただけに急な感じはしたが、あまり意外ではなかった。1年ほど前 からベンだけアメリカ国外に移住していて、ロブとダレンもそれぞれツアーに出たりしていたので、むしろ 自然ともいえる。また、パンクでポップなギターレス・トリオというイメージの中では、これ以上やりたい ことがなくなってしまったのではないか。バンドの声明も、「解散は音楽的な理由に因るもので、友好的な ものだった」という風に出されているが、多分その通りなんだと思った。元々ベン・フォールズ・ファイヴ のメンバーは、このバンドにイメージされるよりもっと幅広い音楽性(例えばベンのソロ・プロジェクト、 FEAR OF POPのデジ・ポップさ。それにロブとダレンがメタル・キッズであった事など)を持っていると思 うし、3人にとってこのバンドは、永久に続けていく最終目標的バンドだったかどうか、それさえも分から ない。それぞれにとって最初で最後の、とても大事なバンドであり、意味のある活動だった事は間違いない が、それに縛られるのは彼等らしくない気がするのである。                       セールスとか、ツアー・スケジュール、パブリック・イメージにとらわれながらやっていく泥臭さは、あ まり似合わない。メンバー間とも、ファンの間にも、適度の距離を置いて、プライベートの時間や、独自の 音楽活動の時間を取りながら、余り大きくない会場で和気あいあいとやるのが彼等流だ。先のアルバム・ツ アーでは、クリスマス直前までライブ続きで、双子が生まれたばかりのベンなんか、どうやって家族とコ ミュニケートしているんだと、こちらは勝手に気をもんでいた。だから、ベン・フォールズ・ファイヴの解 散は、私にとっては、寂しいけれども悪くもない結果だと思えるのである。第一、多くを望まなければこの まま続けて行けたバンドに、潔く終止符を打ったのは、それだけバンドを大事にしていたという証である。 これからの各自の音楽活動や人生も、思いのままにやりたいという表れである。これからの彼等を、楽しみ にしたいと思う。                                        


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