・OTHERS・
旅行記


★1999 12/13〜20 イギリスでBF5を見る
 初めての海外ライブ旅行は、6泊中5日がライブ、しかも都市間移動つきというあわただしい プランだった。ただでさえ「うっかりさん」な私は、事前準備をかなり慎重に進めた。      飛行機はJALの早割。以前英語のアナウンスが聞き取れず、乗り換え便を逃してしまった事が あるための選択だ。この時期は安かったし…イコール、シーズン・オフと言うことであるが。日 没は早く、観光する時間も減ってしまうのだ。                        次にチケットの確保。オンライン・ショップで購入。現地引き取り制と、日本まで郵送してく れるタイプとある。実際は、チケットなんか現地でほとんど手に入るから、前もって買う必要は ないと思う。手数料や送料がかかるし。元のチケ代が10ポンドくらいだからそれでも安いけ ど。                                           海外のライブは夜遅く終わることがあるという。宿は歩いて帰れる距離か、駅の近くがのぞま しい。まずオンライン・チケット・ショップで、会場の場所を調べる。日本から予約していける 宿は大抵高いところなのだが、ひとつだけ、安くて予約可能な宿がある。ユースホステルだ。こ れは便利!会場から近い数件だけ予約して、あとは現地で探すことにする。           あと心配だったのは、イギリス内での都市間移動かな。ガイドブックやネットで、大体の運賃 と運行時間などをチェックし、移動ライブ旅行が可能なことを確認する。            たった1週間の海外旅行でこんなに張り切る人がいるだろうか…ちょっと一昔前の人の気分 で、準備は整った。以下、1週間だけなので、1日分ずつ旅日記を書いてみた。長々書いている が大した話はない。すみません。                            
12/13・初めてのイギリス
 福岡発、関空乗り換え。旅行のために働き溜めていた間、飛行機で酒をたらふく飲んで本を読 みまくるんだ〜と夢想していたが、前日夜明けまで起きていたため、乗るなり寝こけてしまっ た。                                           いざイギリス到着。一人きりの海外旅行は初めてだったものの、イミグレはあっさり通過、空 港から地下鉄への乗り継ぎも異様に分かりやすくて、一安心。宿のあるアールズ・コート駅にた どり着く。駅を出るなり、宿の客引きのおじさんにつかまり、ちょっと焦る。          ユースホステル到着。部屋は6人部屋?くらい。広くて、でかい2段ベッドがあり、相部屋と 言ってもそう悪くはない。同室の人には「ハーイ」とあと少ししか喋れない…典型的日本人であ る。英語圏の人同士が喋っている時に、話の途中から会話に参加するのは、特に難しい。   
12/14・アルバート・ホールでBF5を見る
 朝起きると、昨夜はいなかったはずの日本人が部屋にいた。朝早く着いたらしい。彼女はバッ ク・パッカー。いろいろ廻って来て、ちょうどこれから日本に帰るのだと言っていた。      朝食はビュッフェ形式、イングリッシュ・ブレクファスト。B&Bや高級ホテルに泊まらなくて も豪華な朝食が食べられる。イギリスの食文化も捨てたもんじゃない、などと思う。       ヴィクトリア駅のコーチ(長距離バス)・ステーションへ、翌日の切符を買いに行く。いちい ち書いているのは、英語を十年くらいろくに話していない(十年前だってそんなに話していな い)私にとっては、やること全てがドキドキだったからである。どのくらいの英語力かという と、一応お店や窓口での用件は果たせるが、状況で判断している場合がほとんどで、相手が何と 言ったのか実際は聞き取れていなかったりするという程度。予想外のことを言われたり、早口だ とリアクションに詰まってしまう恐れがある。その国のシステムに慣れていないというのも、も ちろんドキドキの要因だ、同時に楽しみでもあるのだが…。結局のところ、窓口では親切かつ機 敏な人が多く、並び方や場所の表示も分かりやすいため非常に楽だった。            ロイヤル・アルバート・ホールに行き、ネットで予約したチケットを引き取りに行く。なんと 最後部のくそ席である。ダフ屋で買い直すことを決意。                    16日の分のチケットも引き取りに、ウェンブリー・アリーナへ。街中にあるのかと思ってい たら結構閑散としている。16日の宿は決まっていなかったので下見をするが見つからず。肝心 のチケットは、当日取りに来いと言われた。                         ライブ以外の観光の時間がほとんど取れず。エンジェル駅で降りて束の間の買い物を楽しむ。  一度宿に帰って着替え、再びアルバート・ホールへ。ライブについては、ライブレポートをど うぞ。海外のライブは遅く終わると聞いて怯えていたが、11時くらいには終わり、地下鉄で帰 れる。深夜バスもチェックしていたのに少々拍子抜け。                    
12/15・バスでノッティンガムへ
 余裕を持って、早めにコーチ・ステーションに行く。待合所に何故か鳩がいて、のんびりして いたら、いつのまにか出発時刻を過ぎている。乗り遅れたか?と思いきや、乗るバスの到着が遅 れていた。                                        約3時間後、ノッティンガム到着。街はクリスマス一色だ。まず会場のロック・シティを確 認。                                           次に宿だ。インフォメーションで紹介してもらう。ここではあまり英語が通じず小馬鹿にさ れ、当然ながら手数料も取られるので、少々むむーと思ったが、紹介先の宿はいいところだっ た。                                           会場からやや遠いものの、いわゆるゲストハウスで、アットホームな宿。オーナーはおばちゃ んでなく、おじさん。エプロン姿で出迎えてくれた。気さくさとラブリーな部屋が魅力。その分 うるさいと言えばうるさい決まりがある。ライブに行って夜帰って来る分はOK。ライブについて は、ライブレポートをどうぞ。帰り道はちょっと遠くてドキドキ、でも結構人が通っていて大丈 夫だった。                                          
12/16・ウェンブリー・アリーナへ行く
 おじさんの手作りの朝食を頂く。泊まり客はもう一人、これもおじさん。ライブの話を聞かれ るが何しろおじさん相手で、それほど会話ははずまず。おじさん同士の会話には、やはりなかな か入り込めない。イギリス英語だからなのか、耳慣れない話題なのか、単に英語力がないのか。 それともイギリス人って、それほど無理に話そうとはしない性格なのかな?           ロンドン行きのバスは定刻に発車。と思ったら渋滞で遅れた。フランス人の女の子が隣に乗っ てきたのでお話しする。一対一でじっと聞いてくれるとある程度通じるんだけどねえ。それでも 自分でももどかしい語彙の貧困さはどうにもならず。                     ウェンブリーに行く。もう一度宿探し。割と近くに、ヒルトン発見。が、高いだろうのでパ ス。幸い別のホテルが見つかる。値段は50ポンド。私の予算より高い。でもこの日のライブは 複数バンドのイベントだし、もし遅くなったら街中まで帰るの面倒だと考え、宿泊することにす る。一応深夜バスとかあるんだけど、何しろ「海外リハビリ」期間中の私。夜乗り換えなんかで ウロウロするのも不安なのだ。少しゆっくりしたかったし。                  部屋に入って驚き!ゴージャス〜。シングル料金だけどツインの部屋をもらったせいもあっ て、広い。ホテルのクラス自体は決して高くないだろうが、アンティークなワードロープやズボ ンプレッサーがあって素敵。天井が高く、風呂がでかい。ちゃんと足を伸ばして入れるバスタブ もいい。                                         翌日&翌々日の交通手段が決まっていなかったため、鉄道の駅に相談に行く。私の旅程は、1 7日ロンドン→ケンブリッジ18日→ハル→マンチェスター19日→ロンドン。鉄道は高く、バ スだけでは一部乗り継ぎが間に合わない。どこまで鉄道を利用したらいいか考えるため、運賃な どを聞きに行く。こういうやむにやまれない時の英語は通じるから、面白い。          ライブについては、ライブレポートへ。終演後はホテルまで近くて楽ちん。50ポンドの価値は あった。                                           
12/17・バスでケンブリッジへ
 ホテルの1階がバー&レストランになっている。朝食を摂りに行って、酒を飲んでいる一団を 目撃。まさか夜通し飲んでたのか?と思いお姉さんに聞くと、「ブレクファスト・パーティー」 で、朝から始めたんだと言う。「お酒を飲むとは思わなかったんだけどねえ」とお姉さん。イギ リス人のこの飲んだくれぶり、私は好きよ。                         この日の朝食はボリュームたっぷりだった。2人前くらいあったぞ。コーヒーもポットで来 て、3杯飲んでもまだあったほど。                             地下鉄は遅れていた。ヴィクトリアに着き、コーチ・ステーションで荷物をクロークに預け る。ロッカーより安かった。少しブラブラしていて発車ギリギリに戻ったら、ちゃんと定刻発車 で、慌てさせられる。そのくせ到着は1時間遅れだ。元々ケンブリッジまでは2時間なのだが。  冬時間は大敵である。1時間の違いで、降りると辺りはもう暗くなっていた。宿はユースを予 約してあるからいいけれど、この宿の場所がくせもの。列車の駅には近いのにコーチ・ステー ションからは遠いのだ。この道のりは淋しかった。翌朝早いので、駅で明日の切符を買ってお く。                                           ケンブリッジのユースはなかなか良さそうだった。というのも、珍しく朝食込みではなかった のもあってほとんど寝るだけだったのだ。宿泊費も約10ポンドという安さ。          ライブについては、ライブレポートへ。ここも会場からえんえん歩いて帰って来た。だんだん夜 道に慣れてしまい、フィッシュ&チップスの店に寄って買ってみたりする。ガイドブックに載っ ていたおいしい店なんかメモってきたんだが、毎日用事とライブと移動で、わざわざ食べに出か けたり出来ない有様だ。あのありがたい朝食と、ライブハウスのビールがメインで、あとは売店 のサンドウィッチとか…。でもビールもフィッシュ&チップスもうまいし、ちょっとしたお店が そこここにあるので快適だった。旅の間にインド料理やトルコ料理も食べたかったのに出来ずじ まいだったのは、惜しかったかな。                               
12/18・列車でハル、マンチェスターへ
 そんなわけでせっかくのケンブリッジは、暗い時間に着いて暗い内に発ち、大学がどれなのか すら分からないままだった。                                初めての列車にワクワク。テーブル付の席もある。わーい。でもそこで必死でクリスマス・ カードを書いていた私の余裕のなさよ。ハルまでに乗り換えは2回。多少、列車の遅れ。常にモ ニターに運行状況が表示されるので、心配はない。一度、間違ってファースト・クラスの席に 座ってしまった(爆)。座席前のテーブルに、赤いランチョン・マットが敷いてあり、カップが セットされているんである。車掌さんが追加料金を払うかと尋ね、一瞬そうしたいと思ったけれ ど、我慢して普通席に退散。ハル行きの列車はのんびり、地元の人ばかりのようだった。     ハルは、ミック・ロンソンの故郷である。ザ・イエロー・モンキーが追悼ライブで訪れたりし て、モンキー・ファンにはお馴染みの土地だ。ああ、でも、「のどかな田舎」を期待していた私 はちょっとびびる。巨大ショッピング・モールをはじめ、街はクリスマスの買い物客で大賑わ いでちょっとした戦争状態だったのだ。海の側だし、観光に来る方が不自然だろうが。      それでもなんとかミックのメモリアル・ステージへ。ここは公園の中にあり、のどかだった。  わずか2〜3時間の滞在で、もう移動だ。車窓から海が見え、余りの美しさに感動。やっぱり 来て良かったなあ、としみじみする。                            マンチェスター着。地図もなく、宿の予約もなしに、日が暮れてから初めての土地に行くこと に慣れてしまった私も、ここの駅から会場への遠さに参った。マンチェスター大学内ということ だったが、大学のエリアに入ってからが長い。外国の大学がでかいのは覚悟していたものの、車 道沿いに大学関連なのか一般なのか判然としないでかい建物がそびえ立つ間を、ひたすら歩くの だ。BF5のライブのポスターを発見して胸をなで下ろす。結局、ただまっすぐ歩いていったら、 会場はあった。バスに乗ればすぐだったようだ。                       問題は宿である。大学内の宿泊施設があるので、そこの電話番号と住所はメモってきていたの に、それらしき宿が見つからない。電話をするべきか?ただでさえ方向音痴なのに、電話で英語 で説明されて分かるだろうか?しかし人も通らないし、電話するしかないのか…と思いつつふと 見渡すと、会場のはす向かいに宿があった。探していた宿とは別だったが、何でもいい。     ビジネス・ホテルといったところだった。フロントではちょうど女性客がチェック・インして いたので安心する。料金は25ポンド、シャワー共同なら20ポンド。思わず安い方にしてし まった自分が悲しい。部屋は、またしてもシングル料金でダブル利用。コーヒー・セットもつい ていたのでお湯を沸かすが、湯沸かしが錆びていて赤茶色のお湯が…。どっちでも良かったの で、あえて取り替えてもらわない。でも部屋の感じは、おおむね良い。             ライブについては、また、ライブレポートへどうぞ。帰りは言うまでもなく近かった。あの会場 に見に行くなら絶対この宿オススメだ。ただマンチェスター大学内なんてところ、そうそうライ ブ見に行く機会はないだろうけれど。                              
12/19・カムデン・マーケットで走る
 チェック・アウトは11時、朝食つき、いい宿だ。なのに私は出発が早く、朝食が食べられな い。悲しい。日曜の朝、通りに人気は全くない。夜より怖い。黒人の兄ちゃんににやりと笑いか けられる。ひきつって「ハ〜〜イ…」と応えつつ足早に通り過ぎる私。             コーチ・ステーションには早めに着いた。コーヒーが飲みたい。運良く旅の間中、さほど寒く なく天候も良かったけれど、朝早いので他のバス待ち客も同じ思いだったようだ。店が開店する や、皆でなだれ込む。並んでいると、常連らしき太ったおじさんが私に何か言って、先にオー ダーする。バスの運転手か車掌らしい。すまんねえ、と言っていたが、運転してもらえなきゃ こっちも動けないんだから、それは別に構わないのだ。                    ロンドンまで4時間半。そのせいか、この日のバスは今までと違っていた。さっきのおやじが マイク片手に車内設備を説明。車内販売まで始めた。狭いバスだからワゴンを押すなんて無理な ので、まず前から順にオーダーを取り、後ろの方でコーヒーやサンドウィッチを用意、一人分ず つ運んでまわるのである。そこまでするか…。しかもおじさん太っている。客にぶつかりながら ふうふう言って働く姿に変に感動。ところで私が世話になった乗り物や宿、店の従業員は、よく 働いていた。日本だとサービス業だから当たり前なんだが、イギリスはいまだに階級社会だと聞 く。サービスなのか、それとも職があまりないから一所懸命働いているとか…?         ロンドンには13時頃到着。帰りの飛行機は18時発である。観光しようとしない方が身のた めだ。でもどこも行ってないまま帰りたくなかった。何と言っても日曜、マーケットの開く日 だ。まずはザ・イエロー・モンキー縁の地巡り第2弾、ペチコート・レーン・マーケットへ。最 寄り駅に着くと、「ペチコート・レーンへはこう行け」と書いた看板が立ててあった。便利であ る。ざざっと巡って、次はカムデンへ。                           カムデン・タウンの駅を出た後で、「現在、この駅で下車は出来るが、乗車は出来ません」と 書いてあることに気付く。もう出ちゃったよーん。バスがあるが…実は市内バスは一度も乗って いないので内心びびる。それでもマーケットに向かう。すごい人出だ。日本人もうじゃうじゃ いる。古着に見入っていて、各国フードの屋台に気付くのが遅れる。ああ〜こういうものが食べ たかったんだよ〜。が、時間が迫り、涙をのんで空港へ急ぐ。1週間の旅は瞬く間に終わってし まったのだった。                                       
12/20・日本到着
 果たして、またも寝こけ、機内食(軽食)を食べ逃した私だった…。             以下、旅の間に印象に残ったことを。                          ・マナー…まず噂に聞いていた、「キュー(列)」。どこでもきれいに列を作っていた。あとエ スカレーターでは必ず右に立ち、左は急ぐ人用に空けておく。そして些細なことでも、 「Sorry.」と軽く謝ってくれること。「Excuse me.」よりよく聞いた。それに、レディ・ ファースト。狭い通路で男性とかち合ったら、こちらを先に通してくれるが、私が気付かずよけ て待っていたりして。                                  ・人柄…ロンドンでは皆さんテキパキしていて、外国に来た感じは余りしなかった。やはり忙し いのか。でも冷たい感じではなかったし、日本よりはゆったりしている。アメリカ人が訪れると 「何か陰鬱〜」と思うようだが、日本人にはちょうどいい感じ。それに、皆自然に接してくれる &必要以上に構わず放って置いてくれるのがありがたかった(実は相手にされていなかっただ け?)。田舎の方に行くとまた違うんだろうな。                      ・その他…治安は、私が訪れたところは、良かった。食べ物はろくに食べてないけど、まずいも のにも当たっていない。次回はインド料理だぜ。物価は結構高い。次回はマーケット&移民街で お買い物だ!そして田舎も行きたい。海、スコットランド…旅日記第2弾が書けることを祈りつ つ、おしまい。                                        

トップ日記ご挨拶自己紹介掲示板リンク
メールロックと私|ライブ暦'02|'01'00'99'98&'97
フジロック | BF5|エアロスミスイエローモンキー
トロージャンズ小説コミック|映画|旅行記|日記抜粋
何故インド料理?料理本&料理人|インド料理基礎知識
スパイス基礎知識レシピインド料理試食会レポ